Blog / 琉球藍

狙える事と狙えない事

琉球藍染めをやっているとつくづく思う事はまだまだ分からない事だらけ、琉球大学と共に研究も随時行っているのですがまだまだ新発見、ブラックボックスのような分からない事が沢山あります。

染めの分野では藍染は構造が特殊です、単純に染めの原料(琉球藍では泥藍)を塗りつければ染まる物ではなく、はたまた水に溶かすだけで染料になり繊維が染まる訳でもなく、他の草木染めのように煮出して染料の成分を抽出する訳でもない。

ある一定の水質、環境を整えて「藍建て」と言われる工程が存在する。

「藍建て」は単純ではなく液中に発色に必要な還元作用のある微生物が影響することにより青色に繊維を染色することが出来るようになる。

「藍の華」と業界では言われている泡がブクブクと染料の上澄みに溜まっている状態は染料が発酵している一つのバロメーターとして「藍建て」が進んでいるのかを判断することに用いられています。

お酒やパンと同じように微生物の反応を用いた染めは染色の中では藍染だけ。

毎回染めの濃度や仕上がりをチェックしていると同じ時間染料の中に入れていても湿度、気温、天気が違えば染まり方や色合い、濃度が全く違います。

同じものをいくつも作ることの出来る化学染料とは違い狙ってもなかなか出来ない領域があります。

「一期一会の色」として見てもらいたい所なのですが、もの作っている人間である以上は凝り性なので追求してしまいたくなります。

毎回毎回染める時間も回数も違えば濃色に染めたくても染まらない時もあれば,すぐに染まる時もある。

毎回藍の機嫌を伺いながら沖縄では水飴や泡盛を入れて調子を整えていきます。

何度も何度も染めては水洗いを繰り返し色を整えることで狙った色に持ってい来ます。

この時期は水も冷たくて気温が低い分なかなか発酵も進まないため染められる日と染めることが出来ない日のばらつきがあります。

水仕事なのでこの時期は水が冷たくてこれがなかなかシンドい。

体調管理も仕事の一つ風邪引かないように心がけていますが、たまにダウンしてしまう。

染めて洗いたては水分を多く含んでいるので十分に洗ってから脱水し干して乾燥させると色合いが見えるのでその時点での色味の判断。何回染めたから狙った色になっているという判断は通用しないので毎回この作業をひたすら繰り返す。

一色に染める場合にはいいけれどこれが絞り染なんかでは強く糸や紐で縛る事もあるので解いた後に「やっぱりもう一度染めよう」が効かない手法を用いる事もあります。

その場合はとても慎重になります。

毎回違った柄になるので同じものないの?」と聞かれても同じものは二つと出来上がる事がないのが特徴の一つです。

染まった蒼い手をみてびっくりする方も沢山います。笑

病気ではなく単純に素手で染めていると自分の手がこうなってしまいます。

手が染まっては落ちてきて、また染めては青くなってを繰り返しているので手を見れば仕事の内容がわかる。

飲食店など行ったらまず手を見て驚かれますが害はありませんので悪しからず。

 

 

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