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琉球藍の沈殿藍造り

日本古来の染色技法の一つに「藍染め」があります。

沖縄では古くからキツネノマゴ科に属する「琉球藍」という植物を栽培し、藍染めの原料として使用してきました。

 

沖縄以外の日本各地では「琉球藍」とは異なるタデ科の「蓼藍」、マメ科の「インド藍」、アブラナ科の「大青」などが栽培され、それを原料に藍染めに必要な染料を生産してきました。

 

現在では四国の徳島県で「蓼藍」から「蒅(すくも)」という染料が生産されています。

蓼藍の葉を刈り取り葉と茎の部分を選別し、葉の部分のみを乾燥させ堆肥を作るようにして発酵させることで蒅を完成させます。

琉球藍からは蒅の技法とは異なり「沈殿法」という東南アジアやインドなどで行われてきた方法で染料が造られます。

 

今回は琉球藍から造られる染料、「沈殿藍」の製法を紹介します。

 

6月の梅雨の時期に琉球藍の葉を刈り取ります。

 

 

 

 

 

 

 

水を貼った浴槽に漬け込み、葉や茎から色素成分が滲み出るのを待ちます。

 

 

時間が経つにつれて徐々に色素成分が抽出されます。

気温や水温によって漬け込む時間を調整します。

 

 

 

 

 

 

藍葉から十分に色素の成分を抽出できたら葉を取り除きます。

藍葉を取り除いた直後にはとても綺麗なエメラルドグリーンの液体が漂っています。

 

 

 

 

消石灰を水で溶いて浴槽に投入します。

 

 

 

消石灰を投入した後は空気を送り込むようにしてひたすら攪拌します。

 

 

 

抽出した色素の成分が空気と結びつき、徐々に青い液体に変化していきます。

ぶくぶくと青い泡が生まれていきます。

 

 

撹拌し続けると、立ち上がった泡が徐々に落ち着いてきます。

 

 

 

 

泡が落ち着いたら色素が沈殿するのを待ちます。夕方までに攪拌工程を終わらせ、翌日に沈殿した色素成分を回収します。

 

 

 

上澄みを取り除いた後、沈殿した色素成分は布を敷いた容器に移し、水分を抜いていきます。大体1日くらい置いておけば大半の水分は抜けてくれます。

 

 

 

 

水気が抜けた状態

 

 

布に色素が張り付いているので道具を使いこそぎ落として回収します。

 

色素の塊になった琉球藍

 

植物の葉から抽出した藍の色素、「沈殿藍」です。

 

畑を耕し、植物を育て、刈り取り、手を加えて沈殿藍を造り、糸や布を染め、製品を作りあげるのです。

 

沈殿藍を造るだけでもかなりの時間を要しますが、実はこの状態では色素の粒子が糸や布に入り込みづらいため、染めることはできません。

ちゃんと染色を行うためには更に次の工程で、「微生物の力」を借りた「藍建て」を行う必要があります。

「藍建て」に関してはまた別の機会に紹介いたします。

 

 

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